Actual Proof - Black Boy Radio (Extended Airplay)
「ラジオ」って言葉にどんな印象持ってます?。ことヒップホップに置いてはPublic Enemyも「Rebel Without A Pause」で「Radio... suckers never play me!」っつってる通り、コマーシャルな曲ばかり掛ける「仮想的」な一面があるやも知れない。しかしかつてラジオは良質な音楽に触れることができるメディアだった時代もあったワケで、ノースカロライナのラップデュオActual Proofの「Black Boy Radio」は、(音楽的にも物語的にも)そんなラジオのゴールデン・デイズな雰囲気で持って一人の少年の成長記を描くというコンセプトアルバムで、すんごい素敵。9th Wonderと関係が深い彼ら、9thでラジオと言えばLittle Brotherの「The Listening」を思い出すけどこの「Black Boy Radio」、音楽的にはジャジーなだけじゃなくノスタルジックな70年代ソウル、それもかなり甘いテイストのものによる味付けが相当効いていて、SundownとEnigma2人のラップもとても洒落者っぽい雰囲気。具体的に名前出しちゃえばCamp Loの「Uptown Saturday Night」を彷彿とさせる程でビックリ(Camp LoのGeechi Suedeも参加してます)。大げさに言えばまるでもう存在しない時空を再現するファンタジーみたいだな。でもノスタルジーに浸ってるだけじゃなく、かつてのラジオにあったスピリットも継承しているという心意気や良し。スムース、シルキーな表面に対し芯に確固たる意思が感じられる。やるねえ!。C'mon, Turn up the radio!(P.E.の「Don't Believe The Hype」より)。
Actual Proof - All The Way (feat. Raheem DeVaughn)
Actual Proof - Fresh Air (feat. Heather Victoria)
ノンビートなトラック!。
Actual Proof - We Gon' Continya
9th Wonder一派らしい曲もあるよ。アルバムは9th率いるトラックメイカー集団The Soul Councilのメンバーが均等に手掛けてて、9thやKhrisis製作曲が意外と少ないのに良質なトラック多いというのもポイント高い。この曲はAmpのプロデュース。
Actual Proof - The Free EP (2010)
デビューEP。キャラとしてはCool Kids、Kidz In The HallとかPac Div辺りに近いが、「Black Boy Radio」のスウィートなソウル路線も既にある。Kendrick Lammerも参加してるのがすごく腑に落ちる。
Actual Proof - Competitors
ヒップホップとゴルフ!。面白いセンス。
Actual Proof - The Talented Tenth (2011)
初のフルサイズミックステープ。コンシャスなメッセージ性が強く、結構気骨があるとこも見せる。
Actual Proof - The X Factor
Actual Proof - Still Hotter Than July (2011)
全ディスコグラフィーの中では一番平均的というか、いかにも9th Wonder関連っぽいというか。しかし本作のタイトルなんかもそうだけど、フレッシュさと妙に大人びてるとことのバランスも良い奴等だな。
Actual Proof - High (ft. Thee Tom Hardy)