More Nortable Hip-Hop Albums 2012 (So Far)!

バック・トゥ・ザ・マシンガンリスニング!。2ヶ月以上ぶりの更新だ!。いや今年の夏はいっちょ家のエアコン使わず過ごそうと決めたはいいものの、そりゃ毎日アホみたいに暑くてブログ更新どころかPCに火入れるのもままならねえやという日々で、その上9月の終わりごろまで残暑がウダウダ続いた暁には気がつきゃ10月半ばでこのザマというワケですよ。別にプールに飛び込んで怪我したから休んでたとかじゃないんです(やや世俗に阿ったネタ)。とにかく恥ずかしながらそんなハイエタスを超えてレザレクションな一発目は前回の続き...ということは上半期まとめネタだ!。ブログで取り上げたヒップホップの上半期お気に入りアルバムリストに続いて、ブログで取り上げてないもののリストが今回ということで、これで心置きなくステップ・イントゥ・ダ・下半期!。もう年末の方が近いっちゅうの!。


1982 (Statik Selektah and Termanology) - 2012


1982のセカンドアルバムは前作、と言うよりStatikが手がけたこれまでのアルバムの中で最もキャッチーで甘いテイストかもしれない。でもそれが全然悪くないというのが本作の魅力だろうな。軽いヒップホップの良作って難しいと思うし。別にチャラチャラしてるわけではないんでね。


Curren$y - Muscle Car Chronicles


6月にWarnerからいかにもメジャーな大作をリリースした彼氏。その前に、今年頭に発表したこっちがとてもオモロイじゃんという本作。全9曲で20分弱というEPで、全曲Sean O'Connellプロデュースによる生バンド演奏のやわらかいトラックというのがなんといっても聴き所。主役のCurren$yはユルユルなだけじゃなくて、意外にも「普通にカッコイイ」とこも見せたりして。コアなラップファンにも、ヒップホップまあまあ聴く位の人にも進められると思う。え〜よ!(Curren$yの「Yeah」の言い方風に)。


Killer Mike - R.A.P. Music


Killer Mikeの新作レビューサイトとかでいやに評判良いな、と思ってたらEl-P全曲プロデュースと聞いて納得。あの辺の奴らEl-Pすげえ好きだもんね〜、などと当てこすりのようなこと言いつつ聴いたらこれが良いんでやんの!。アヴァンギャルド気味で落ち着きの無いトラックとKiller Mikeのアグレッシヴなラップ、音楽的にもアティチュードも挑戦的で。ラッパーとトラックメイカーの組み合わせってことで言えば今年一番ユニークなアルバムかもしれないな。特に1曲目のドガシャガなトラックにBun BからT.I.まで出てくる1曲目のイビツなバンガーぶりに恐れ入った。要潤にもオススメ!。


Lee Bannon - Fantastic Plastic


カリフォルニアのトラックメイカーLee Bannonのオフィシャルなデビューアルバム。なんとPlug Researchからのリリースで、これまでの作風よりややグリッチーでエレクトロニックな音が増えてる。Flying LotusやBlu「Nu York」(の半分)みたいなの想像していいと思うが、あれらよりもっとヒップトラック寄りって感じ。それでこの人「傾向がない」って言っていいくらい色んなラッパーにトラック提供してて、このアルバムのゲストもyU、Del、U-Godと不思議なラインナップ。でも聴いてるとこの並びがあんま不思議じゃないアルバムの不思議さもよろしい。


Stik Figa - As Himself


Mello Music Group界隈でちょこちょこ顔出ししてた中々ええキャラのこやつ、カンザスのラッパーだそうな。カヴァー写真のイメージ通り肩の力抜けたようなラップといい、Micheal "Seven" Summersが全曲手がけた良い意味で垢抜けてないソウル&ファンク・テイスト濃厚なトラックが共にローカルな味わいで珍しくも興味深い。


14 KT - A Friendly Game Of KT


One Be Loにトラック提供なんかしてるデトロイトのビートメイカーKendall Tucker AKA 14KTの3作目。自ら「J Dillaの弟子」を名乗るのも納得の音だが、ネオソウルに通じるウワモノや打楽器の打ち方が面白くてオリジナリティ感じる。良い意味でムードミュージックって言えるヒップホップアルバムかも。1曲を除いて全部インスト。


Big Remo - Sleepwalkers


ノースカロライナと言えばご存知9th WonderのIt's A Wonderful World Music Group / Jamla。その中でも随一のストーリーテリング・ラッパーBig Remoのストリートアルバム。9th Wonder関連のアルバムってどれも良いけど、逆に言えば「どれ聴いてもかまわん」みたいなイメージあるかもしれないが、Rapsody、Actual Proof、このRemoなどラッパーのキャラの立ちがここんとこ良い感じだと思う。「Go Ladies 2」素晴らしい!。


House Shoes - Let It Go


デトロイトのヒップホップ・アンバサダーHouse Shoueのデビューアルバム。デトロイト・ヒップホップのコアなとこにいた人だが現在LAに移ってるとのことで、音も豪華なゲストのラインナップもデトロイトとLA両方の要素が程よく感じられる。が、力強いビートはデトロイト魂ありあり。ゲストに合わせてつけられたような曲ごとの風合いの違いは、単なるトラックメイカーじゃないって存在も反映されてるな。


Nottz - In My Mind


Asher Rothとのアレに続いてまたまたEPなNottz Rawのニュー。朗らかで暖かい雰囲気が素敵な曲調なものが中心な全8曲30分強のヴォリューム。しかし2010年の「You Need This Music」収録曲にそれぞれRoyceとPusha Tをゲストフィーチャーしたものや、Pete Rock & CL Smoothの名曲のリフがちらほら出てくるPete Rockフィーチャー曲、ちょっとフットワーク感じさせるThe Alchemistフィーチャー曲など仕掛け沢山。


Sean Born - Behind The Scale


アルバムの半分を手がけるKev Brownを中心としたジャジーアンダーグラウンドなド渋トラック群に、Oddiseeにちょっと似てるけどドラッグ&クライムネタでやたらハードコアなSean Bornのラップ、ってバランスがとても味わい深い一作。Mobb Deepとか好きならかなりお勧め。改めてチェックして更に気に入って夏場すんごく聴いてた。ちなみにこれと14KT、Stik Figaの3作はMello Music Groupから。さらにApollo & O.C.、Oddisee、Gensu Deanと今年は充実してる!。