Oh No - Disrupted ADS (Audio Dispensary System)


前回、ってもGW前のことだな…、あっ!(と、被りっぱなしのドゥーラグを脱ぎ)、え〜前回はThe Alchemistの作品を取り上げたんで、なら今回はOh Noでしょうと。今年初頭リリースの「Disrupted ADS (Audio Dispensary System)」はオフィシャルなニューアルバムで、リリースペース速いね!嬉しい!、と毎度同じことを更新頻度が遅くなったブログで申しております。前も記したようにOh Noのディスコグラフィーはゲストを迎えたラップ入りアルバムかインストアルバムのどっちか、と大きく分けられるのだが、今回はラップ曲とインスト曲半々という構成。タイトルは「アド=広告」のもじりで、全体的に昔のコマーシャルみたいな音ネタをふんだんに使用した作品で、そんなノスタルジックな音とともに古いビデオゲームの音楽を思わせる、時にノイジーって程のシンセサウンドを同時にフィーチャーしてるとこが、不思議なバランスでおもろい作品になってます。ゲストは馴染み深い面子のほかにMidaz The BeastやSouls Of Mischiefなんかが意外かつ嬉しい顔合わせで、Psalm OneとRapsodyと女性MC二人を一曲に迎えたものとかも、相変わらずセンス良し。そんなラップ曲は実は7曲で残りのインスト曲も1〜2分程度と全体的にヴォリュームは少なめ、ではあるものの、このリリースペースで出てきた作品なんでそれはよかろう。アナログだとLP2枚組みで3面、っていう、実際EPっぽいイメージで作ってるようですし。短い色んな音要素が次々に入ってくるというコマーシャルの狂騒的な雰囲気が良く出てるんで、これくらいで調度いいかも。
Oh No - Jones's (feat. Blu & MED)



Oh No - Creepers

アルバム全体をを良く表してるインストトラック。サンプルネタとシンセ音が交互に出てるとことか。


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Oh No - Dr. No's Kali Tornado Funk (2012)


Oh Noの前作は「Ohnomite」ではなくその次に出たコレ。「Ohnomite」のインスト集?でもなく、あくまで「ドールマイト」を音ネタに新たなビートを生成した素ん晴らしい「Dr. No」シリーズの新作なのだ。「Ohnomite」のインストも何曲か入ってるけど。しかし傑作アルバム2作も生ませる「ドールマイト」と、Oh Noのドールマイト愛の「ダイナマイト!」なことよ。


Oh No & Chris Keys - Ashes (2012)


Oh Noはソロ作とGangreneの他にちょいちょいコラボアルバムも作っていて、昨年ベイエリアのニューカマーChris Keysと一作リリースしてる。ここまでくると「Disrupted ADS」量少ねえ、とは言えないでしょう?。Chris Keysはトラックメイカーということらしく、本作はOh Noのラップを全編にわたって楽しめる作り。Oh Noがどこまでトラックメイキングに関与してるかは不明だが、素直に良クオリティのアンダーグラウンド・ヒップホップになっております。ちなみにOh Noの過去のコラボ相手はKaziやGrant Agentなどややマイナーどころ中心で、その辺はOh Noの優しさなのかもしれないが、MEDやWildchild辺りとガッツりアルバム作って欲しいなあ。
Oh No & Chris Keys - Spaceship (feat. Big Pooh)

ル、ルパン?!。