Into This
DOOM - Born Like This
ここんとこヒップホップ強化期間てな感じだったけどいよいよ大本命盤登場!。我らがヒーロー・・・じゃなかった「スーパーヴィラン」MF Doom!。今回名義はAll CapsでDOOMだ。グデングデンのフロウでパンチラインだけを撒き散らす酔拳のようなラップは、声にますますドスがキいております。酔いどれ繋がりでもある作家Charles Bukowskiの引用は、自身も「パルプ」感たっぷりのDoomらしいチョイス。ESGの「UFO」に乗ってRaekwonと演ってたり、Ghostfaceとの「Angels」はニューヴァージョンだし。「Cellz」に出てくるP-Painなる謎のオートチューンシンガー(?)の正体はDe La SoulのPosdonus(!)だったり、たまらんトピックも満載。どえらいボーナスもあるよ。ただ唯一の不満はまたも「Special Herbs」のビート使い回しがあることだけど、J Dillaの「Donuts」収録の「Lightworks」にそのまんまラップした曲は意義深い、本盤のハイライトだ。グッとキた。
〜合わせて聴きたい盤〜
Jake One - White Van Music (2008)
「Born Like This」に4曲提供してるシアトルのビートメイカーJake One。東西南もアングラもメジャーも関係なく活躍してる珍しい人で、このアルバムもその活躍ぶりが反映された豪華ゲストが参加。もちろんDoomもね。
ラフであることの美学!。結果的に遺作になっちゃったけど、そうでなかったとしても聴くたび涙ぐんでしまうであろう31篇のビート群。「Last Donut Of The Night」なんてタイトルでも曲でも泣ける。ちなみに「Born Like This」にはもう1曲Dillaのトラックが入ってるけど、そちらはアンリリースな上に2曲使ってて、一方は映画「ミッドナイト・エクスプレス」のテーマ」まんま使い。
「Born Like This」のI-Tunes版ボーナストラックは「Gazzillion Ear」のThom Yorkeリミックス!。腰抜けた。
・・・ニンテンドーDS用「GTA」の新作「GTAチャイナタウンウォーズ」のテーマソングはGhostface&DOOMだ!。
Wax Poetics #31
おまけ。DOOMが表紙のWax Poetic誌。