Ethio Breakin Funk

Mulatu Astatke & The Heliocentrics - Inspiration Information 3

完成して出てきた音はモチロンのこと、意趣と企画、そしてそれを実現した企画力にいたるまで素晴らしい、音楽の楽しみを思い知らされた一枚。現代のクラブ系アーティストがそのルーツとなる音楽の伝統的アーティストとコラボレーションするという大変意義のあるシリーズ(ま、シリーズだったことに気がついたのは最近だったりするんだが、さておき)。その第三弾はエチオピアンジャズの父Mulatu AstatkeとハイブリッドなファンクバンドThe Heliocentrics!。色んな要素のジャンル名を挙げるより「Stones Throwのファンクバンド」というのが一番手っ取り早かろうThe Heliocentricsが、Mulatuさんのバックに徹したという心持ちで作り上げた「エチオジャズ2010」とも言いたい素敵な盤ですね。



〜合わせて聴きたい盤〜


Mulatu Astatke - Mulatu of Ethiopia (1972)

この度「Inspiration Information」でMulatuさんを知ったという人は要チェック。エチオピアのジャズはアフロ感や中近東的エキゾ感があるのはわかるけど、なぜか日本の昭和歌謡のようなメロディ心があるのが面白い。曲によってはもろチンドン屋みたいなものもあるし。まあこの盤や「Inspiration Information」はそこまでのものはないけど。



The Heliocentrics - Out There (2007)

とにかく様々な音楽ジャンルだけでなく、それこそファンキーからアヴァンギャルドといったスタイルまで飲み込んでおる。エチオジャズ自体もソウル、ジャズ、ファンク、ルーツミュージックを飲み込んだ音楽スタイルではあるね。あと連中がチンドン屋とコラボしても激カッコよかったりしてな。