Beat Journey To The South
Willie Isz - Georgiavania
今日のピックアップ盤もまたヒップホップ。しかも面白いコラボでまたも2009年のマイベストアルバムヒップホップ部門候補ときたもんだ!。「え〜アレって誰だったっけ?博士」Dr. Who Dat?ことJneiro Jarelと(元?)Goodie MobのKhujo Goodieという、すごくユニークなデュオユニット、その名もWillie Iszの「Georgiavania」!。サイケデリック&エクスペリメンタルな博士ことJarelがサウスマナーのグルーヴで打ち出す「奇っ怪なのにクール」という実に聴き応えのあるドープなトラックに、Khujoは早口でたたみかけるサウスなスピットスタイルからイイ湯加減なシンギンスタイルまでディープなフロウを惜しげもなく披露。トラック、ラップ、どちらもカオティックで、顔合わせの妙のみに限らないキテレツな盤の出来上がりですぞ。エクスペリメンタルなダーティサウスなんて面白すぎ。これぞビートジャーニー!。
北欧の民族音楽風サンプルがこれまたキてる!
〜合わせて聴きたい盤〜
The Shape Of Broad Minds - Craft Of The Lost Art (2007) / The Shape Of Broad Minds - OPR8R EP (2008)
以前取り上げたことあるけど、大好きな盤なんでまたまた。それこそことあるごとに取り上げたいね!。なんでもこれに収録されてる「Buddafly Away」はGoodie Mobの「Fly Away」のオマージュだったんだとか。で、それ以上にサウスを意識した「OPR8R」のシングルでKhujoをフィーチャーしWillie Iszへ至ると・・・。「OPR8R」は最初聴いたときOutkastやGoodie Mobなど「Atliens」な感じだったんで「おや?」と思ったが、Jneiro Jarelがこういう展開を見せるとは想像つかなかった。「サウスも聴いてるよ!」っつっても信用されないかな、オレ。ちなみに「OPR8R」のリミックスはMr Colliparkだ!。
Buddafly Away!。Jarelが頑張ってKhujo風ヴォーカルにチャレンジ?
Goodie Mob - Dirty South Classics: Best Of (2003)
Cee-Lo、T-Mo、Big Gipp、そしてKhujoという4人のGoodieで結成されたGoodie Mobは、アトランタのDungeon Familyの一味としてOutkast、P.A.、Organized Noizeらと共にサウスヒップホップをレペゼンした・・・いや、当時はDungeon Familyがサウスヒップホップシーンそのものだったと言っても大げさじゃなかったかも。「ダーティサウス」なんて言葉が出てくる前のことです。しかしGoodie Mobはちょうど2000年にCee-Loが脱退してしまい、後にBig Gippも脱退。00年代にはグループとしての活動は完全に停滞してしまう。00年代はサウスがヒップホップのメインストリームになったにもかかわらず、である。そればかりか逆にOutkastはジャンルを超えた支持を受け時代のカリスマに、Cee-LoはDanger MouseとのGnarles Barkleyでやはりクロスオーヴァーなブレイクを迎えるのはご存知の通り。つまりサウスシーンが大して注目を浴びてないときに活動がピークを迎え、空前のサウスブームの最中にはその恩恵はちっとも受けられなかったということだ。そんな、カワイソウ過ぎる!。そこで土着感たっぷりのディープなグルーヴを今こそ称えたいというわけで。完全に今回のWillie Iszに導かれてのもんですが・・・それも音楽の聴き方の楽しみではあるハズ。
Fly Away!1998年「Still Standing」より。上のベストにも収録。
The Lumberjacks - Livin'Life Like Lumberjacks (2005) / Khujo - Mercury (2007)
さてKhujoはその後ソロとして2枚のアルバムをリリースし、同時にT-MoとのThe Lumberjacksでもアルバムをリリース。最近のソロは近年のサウスヒップホップサウンドをガッチリやっておる。The Lumberjacksはそれこそいろんな意味で「1/2 Goodie Mob」って感、ありますね。しかしそれらも含めて改めて色々聴いてみたら、Goodie Mobの連中って曲者揃いだ。Cee-Loはサウス以外での活躍が活発なんで言うまでもないだろうけど。Willie IszはGoodie MobやDungeon Family再認識にもグッドでしたね。思えばWillie Iszは裏Gnarles Barkleyみたいと思っても面白いかも。
Dungeon Family - Even In Darkness (2001)
どうせならここまで行ってしまおう!。Dungeon Family今のとこ唯一の「ファミリーアルバム」。Outkastがあんなにビッグになってしまったんで、恐らく次は無いのかな?。にしてはモッタイナイ面白いアルバムです。ファミリー総動員なんで当然っちゃあ当然か。あとWitch Doctorのアルバムなんかもすごい好きだが、まあそれはまたの機会に。同じドクターでも今日はDr. Who Dat?のアルバム聴いてるんでね。しかしここいらの連中もJneiro Jarelも強烈に「音楽マニア」な感じが共通してる気がして、すごく尊敬できる。
ダンジョン特急!。
おまけ TV On The Radio - Read Silence EP (2009)
「Shout Me Out」の「Willie Isz Remix」収録!。・・・でもこれ要するにJneiro Jarrel Remixか。
・・・をBGMに使ってる動画がありました。