Emerald Flowsion
Ghostface Killah - Ghostdini: Wizard Of Poetry In Emerald City
ただでさえWu-Tang関連充実の2009年、Ghostface Killahも新作出してきたな!。Wu-Tangのメンバーに限らず、ヒップホップアーティストとしてアルバムのクオリティの高さが必ずスゴイTony StraksことGhostface、そこはまたも当然の出来。で、毎回ソウルやR&B系シンガーのヴォーカルをフィーチャーした曲アルバムに入ってたけど、今回はほとんどがそういった曲で構成された企画物っぽいアルバムとも言える、リラックスして聴けるような仕上がりになっております。Raheem DeVaughn、Estelle、John Legendといったゲスト陣を向かえ、当然「ちゃらい歌ものラップ」なんかにならない濃厚なソウル風味とヒップホップ魂はバッチリ。あの「Holla」を思わせる、メロウ&ソウルフルなサンプルネタの原曲と対話するかのようなスタイルの7曲目「Stay」もすごくイイ。ただ本人は「レイディーたちにも聴いて欲しいぜ!」みたいに言ってるようだが、かなりエロいシモネタ曲あるんで「大丈夫かいな?」と心配したりして。
〜合わせて聴きたい盤〜
Ghostface Killah - Bulletproof Wallets (2001)
90年代中期から後半、ヒップホップとR&Bがだんだんと音楽的蜜月を迎えていった頃のサウンドもすごく好きなんだけど、今回の「Ghostdini」はその辺り、さしずめ昔かたぎな「R&Bヒップホップ」に着目したコンセプトアルバムと言ってもいいんじゃないかと。最近のメジャーなヒップホップって、逆にわざわざ「R&Bヒップホップ」という言い方は出来ないようなモノだと思うし。で、そんな「R&Bヒップホップ」な曲収録で、かつ作品全体においてもメロウネスに着目した作りの3rdアルバムである本作なんか、もう一度聴いてみるといい感じだと思う。ちなみにコレ、Ghostfaceのディスコグラフィーでは世間的に「やや落ちる」評価されてるみたいだが、いやいや正直十分すぎる傑作です。むしろこのレベルで「もうひとつ」扱いなGhostfaceの普段の仕事振りが驚愕ってことよ。00年代の10年間、メジャーだのアンダーグラウンドだの関係なくレベルの高いヒップホップアルバムを出し続けてくれたGhostface Killahの存在は、コアなヒップホップファンの心のよりドコロだったっつっても大げさじゃない、と思うんだぜ。
・・・そんなワケでここからは名づけて「Ghostface Do R&B」特集!。Ghostfaceのコラボ曲が聴ける動画を「ユーチュブラーシカ」こと「YouTube貼り屋さん」なオレがセレクト!。
Jodeci - Freakin You (Mr. Dalvin's Freak Mix feat. Raekwon and Ghostface Killah) (1996)
まさに「R&Bヒップホップのゴールデンエラ」な名作。「Cuban Linx」「Ironman」が出た時期にRaeとGhost参加なんだもんな!。 男前なリミックス、って感じ。
Another Level - I Want You For Myself (feat. Ghostface Killah) (1998)
基本、頼まれ仕事は断らない人なのか、なんとUKのボーイズバンドと!。ただコイツらJay-Zとも共演してんのか?!。
Eamon - I Love Them (feat. Ghostface Killah) (2004)
ちょっとポップよりのR&Bシンガーと。リミックスのフィーチャーではなく、ちゃんと「共演」してる。
The 411 - On My Knees (feat. Ghostface Killah) (2004)
これまたUKのポップなR&Bグループと。ただこの曲、ヴォイスサンプルはイマイチなれど、バックトラックは結構カッコいい。Ghostfaceにも合ってる。