Brownsville Go Hard

M.O.P. - Foundation

毎回取り上げるアルバムに関しては、今やジャンルとかよりも「コワモテなのはそろそろ控えめにした方がいいかも」と少しは思いはじめてんだけど、今日のセレクトはベテランハードコアヒップホップの極め付けな奴らの盤で・・・こりゃもう開き直りと思われて結構!。フロムNYはブルックリンのブラウンズビル、そう、M.O.P.、Mash Out Posse!。ま、コレ取り上げないワケないでしょ。オリジナルアルバムとしてはこれまたなんと9年ぶりの5枚目。「死ねや〜ボケ〜!」なんて言わんばかりの絶唱系ラッピンは言うまでもないが、更に押さえ気味なフロウパターンのドロドロとしたファンキーな魅力も再確認。ただ、トラックは何曲かそれに答えるほどのインパクトがないものがあったり、そればかりか事前にビート盗用騒ぎがあってケチついちゃったとか、そういうマイナスポイントがあったのがもったいないな。


これぞM.O.P.!。ただこの動画はアルバムとは違うBustaをフィーチャーしたヴァージョン。



〜合わせて聴きたい盤〜


M.O.P. - 10 Years And Gunnin' (2003)

Billy DanzeとLil' Fame。どちらかと言うと「引き」な美学が中心のアンダーグラウンドヒップホップ界において、ひたすら「押し」の魅力でハードコアを体現して1990年代ヒップホップ黄金時代に君臨したM.O.P.!。きめ台詞といえば「こいつはヒップホップじゃねえ、戦争だ!」「Fiyaaaaa!」「Salute!」「Blam!」(後半は単語だ)だもんな。そんな輝かしい時代の歩みはこのベスト盤で振り返られる。それも濃厚なんでたった10曲で十分!。


Jay-Z、「ロッキー」のテーマ、サイレンの音、と、とにかく押しの一手でコアなヒップホップファンも大いにたじろいだ名曲。必殺技だけで秒殺の試合展開、みたいな。



The Marxmen - Marxmen Cinema (2004)

・・・ところが2000年のアルバム以降、連中Rock-A-Fellaと契約するもアルバムを出せず、その後05年に今度はあのG-Unit入りするも賛否両論な上にやはりアルバムは出せず、という有様。正直ファンは「どうなってるんだ?」と思ってたら10年近く経ってた、という。毎度言ってる「00年代のハードコアヒップホップ受難」一番の例かもと。ただ、この人たちに関してはレーベル側が「あんな野獣みたいな人たち、我々扱いきれませんでした」みたいなこと言ったら信じちゃうかもしらん。で、そんなラップモンスターなお2人、ご多分に漏れずこの10年はミックステープで鬱憤を晴らしてたカタチで、この「Marxmen Cinema」はThe Marxmen名義でリリースした2枚組み。ニューマテリアルと未発表曲で構成されてて「もうオフィシャルでいいじゃん!」という内容。



結局G-Unit時代の仕事はこのビデオ出演だけ?。Mobb DeepとM.O.P.が揃い踏みなんて良く考えたら大変なことだけど。そういやこの2組、NY出身のデュオ、歴史的名作のセカンドアルバムでブレイク、後にG-Unit入り・・・など共通点が多いな。あとこのビデオ、出演してるオネーチャン連中のレベルが高いのはとても評価できる。特に2:00ちょい前くらい、Havocの隣にいる娘がカワイイ。ヒップホップのビデオに出てくるオネーチャンたちって、日本人からするとちょっと違う、ってのが多いじゃん。・・・M.O.P.取り上げて最後はチャンネーのハナシで〆って!。