Bass Is Eternal

RSD - Good Energy (A Single Collection)

最高だ。Smith & MightyのRob Smithさん、最新ソロユニットRSD。「あの方がダブステップに踏み込んだ!」と話題の盤で実際ダブステップのビート感があるが、まごうことなき「Smith & Mightyサウンド」!。そもそもドラムンベース、グライム、ダブステップといったスタイルのほうが影響を受けた側なわけで、この結果はもちろん当然のことでしょう。重く美しく奥ゆかしい音世界と「グッドなエナジー」はSmith & Mighty初期の名作「Anyone」「Walk On」の頃から全くブレなし。震わせるのはスピーカーとリスナーの鼓膜だよ!、と。・・・上手いこといったつもりだが、なんかそんな感じしないのはナゼだ。「ブレる」は「震える」ってことじゃないからか。



Smith & Mighty - Retrospective (2004)

Rob SmithとRay MightyでSmith & Mighty!(正確にはプラスPeter Dの三人組)。ブリストルサウンド、と言うよりレゲエ&ヒップホップに影響を受けたUKブレイクビーツミュージックにおけるパイオニアの一つたるグループ。この人たちに関しては「Remix」誌創刊3号目だか4、5号目あたりの「ダブ・ブリストル特集」で大いに理解を深めたのを最近よく思い出したりしてる。「日本初」と謳ったインタビューも載ってて、当時初のアルバムリリースを待望されていた彼らに対する「最近ハマっていることは?」という質問の答えが「子育て」だったのには「いい人たちだな〜、でもアルバムは気長に待つしかないのか!」と思ったりしたな、とか。そして1st「Bass Is Maternal」は1995年リリース。インタビュー記事は1991年くらいのはずなんで待ったのはせいぜい4年?。今からするとそれほどでもないスパンに感じる。あと「Remix」誌は今年遂に季刊になってしまったが、RSDの「今も変わらぬ最新グルーヴ盤」たる「Good Energy」、そしてアルバム未収録の初期シングルも収録したSmith & Mightyのベスト盤「Retrospective」などを聴いてると色々な感情が去来する、00年代最後の秋なのだ。そしてその夜長、格別に心に染み入る名盤だ、どちらも。


Carlton - The Call Is Strong (1990)

Smith & Mightyの名を広めたのは、そしてオレもその名とサウンドを初めて知ったのは彼らが全曲制作したこのアルバム。「FM Station」ってラジオ雑誌のアルバムレビューで絶賛されてて購入したのがきっかけだけど・・・「Remix」どころか「FM Station」ですよ、アナタ!。音数も少なく軽いビートがグルーヴの輪郭を描くことでそのグルーヴ自体を強調するかのような作り。ネガポジというか。そんなサウンドに、初めて聴いたときはそのスカスカぶりの方に気を取られ「なんだこれ?!」と思ってたら、その内どんどんズッポリ、ってパターン。The Todd Terry Projectの「To The Bat Mobile Let's Go!」(いまだになんちゅうタイトルだって思うねこれ)やEric B & Rakimの「Paid In Full」を初めて聴いたときと同じような。で、主役であるCarltonはアルバムこれだけ?。実はそのファルセットヴォイスは生理的に苦手だけど、Bomb The Bassの3rdアルバム「Clear」で久しぶりにその声を聴いた時には嬉しかった。ただ久しぶりっても「Clear」は1994年。Bomb The Bassの次のアルバムは2008年。「FM Station」誌廃刊が1998年だそうで、「Remix」誌が・・・もう記憶の時間軸がグラグラだ。


More Rockers - Dub Plate Selection Volume 1 (1995)

Smith & MightyのRob Smithさんがドラムンベースに乗り出した!、と話題の盤だった一枚。実際ドラムンベースのビート感があるが、まごうことなき「Smith & Mighty」サウンドなのは・・・言うまでもない!。ただ「Bass Is Maternal」と同じ年で、Smith & MightyのDNBユニットJaz Klushのアルバムは翌年、というのはやはり記憶している印象が若干違うような。予断ですが1996年にはDavid BowieですらDNB取り入れたアルバム出してたね。


一時期アルバムは中古CD屋に1000円以下で必ずあった印象だが、近年はレア化してる?。リマスターだ!、リマスターで再発!。


Smith & Mighty on Japanese TV


かなり「混乱したレトロスペクティヴ」でお送りした今回。最後に素晴らしい動画をユーチューバッカことオレ見っけたもんで2部ともべった付け!。2000年、日本のテレビ番組でのSmith & Mightyインタビュー&ライヴ映像!。こんなものまで見れますか!。ただ、見っけたっても「Smith & Mighty」で検索したらスグ出てきたんで、ベースマニアックスは再生回数に加担済みでありましょう。あっさり出てくるってことが凄いね。ユーチュー馬鹿でベース馬鹿なオレ感動!。特別ラスタファリズムそのものに傾倒してるってワケじゃないオレにとっちゃ、この人たちがJahみたいな存在かもしらんとまで言っちゃおうか。「汝、ミュージシャンをばかみたいにあがみたてまつることなかれ」?!。人によるよ!。