Fully Equipped To Ill

Swollen Members - Armed To The Teeth / Mad Child - The Mad Child EP / Prevail - Baseball Bats And Nails EP

ヘヘヘ、まったく嫌いになれないや!。百斤の戦斧がトレードマーク、ヒップホップシーンのカナディアンデストロイヤー、Swollen Membersのニューアルバム!。相変わらずチープで陳腐で安っぽいって表現が褒め言葉になる漫画みたいなカッコ良さよ。ロックっぽいサウンドはもちろん今風のサウスっぽいビート&節回しを取り入れた曲まであるけど、アンダーグラウンドヒップホップな軸足はしっかりした上でのチンピラっぽさありきなのがまあイカしてる。ただレビューサイトの点数は低そう!。だけど、それも当然上等でカッコイイってタイプのアルバムだな。同じことはPrevailとMad Childの2人が今年それぞれ出したソロEPにも言える。武器満載!


ファンにはお馴染みのスケボーチーム賛歌。オリジナルはMoka Onlyのみフィーチャーだったが、これはメンバーズ勢ぞろいのニューヴァージョン。



〜合わせて聴きたい盤〜

Swollen Members - Monsters In The Closet (2002)

Swollen Membersは出だしでウエストコーストアンダーグラウンドヒップホップの連中とがっちり手を組んだことでコアなアンダーグラウンドヒップホップの基礎が出来てる、と見ていいと思う。そこからモロなロックサウンドにならずにロックファンも揺るがすグルーヴと、ホラーでバイオレントな漫画っぽい自分たちの世界感を築いてきたわけだが、お勧めなのがアルバム未収録曲や未発表曲に新曲や新リミックスを収録したこのアルバム。曲のスタイルやクオリティまでバラバラだけど、そういったものひっくるめてメンバーどもの魅力が出てる。しかも新曲&新リミックスがキャッチーでアッパーでエレクトロニックなベースがブリブリなえらくカッコいい曲ばっかだったですよ。ちなみに「Red Dragon」のオリジナルヴァージョンはこれに収録。


Nelly Furtadoとは幼馴染だったらしいメンバーの連中。うらやましい。


Swollen Members - Heavy (2003)

そんな「Monsters...」のニューマテリアルの路線を期待したら、その翌年のフルアルバムは当たりの弱いビートばっかで「どこがヘビーなんだ!」というアルバムでガッカリな、キャリア上もっとも低調なアルバム。ただ見ての通りアルバムカヴァーだけはあのTodd McFarlaneが手掛けた最高な仕上がり。よけい惜しいか。メンバーズ自体は次のアルバムが今度はキャリア屈指の出来の仕上がりで今に至って、新作もすごくイイぞ。・・・と言うかこの「Heavy」意外は新作含めて全部イイ、ってことか。



・・・「Armed To The Teeth」はKottonmouth KingsのSuburban Noize Recordsからのリリース。La Coka Nostraの新作もここからで、Cypress Hillの新作もリリース予定だとか。ロックファンがハマるピュアアンダーグラウンドヒップホップ、というポジションを築いてるな。