The Investigation Report: Early Winted Edition

Flow Dan - Original Don / Chipmunk - I Am Chpmunk / Scorcher - Concrete Jungle

久しぶりにグライムのアルバムを聴いてみるんで、当ブログ屈指の看板コンテンツ(誇張)であるGSI:グライム捜査官な「俺イショ・ケイン」も久しぶりの登場だ!。しかも一挙に3枚!。まずシーンではベテランの部類に入るRoll Deep CrewのFlow Dan、初のアルバムはいきなりカッコいい!。もう「ラガMC」と言っていい語り口に、がっちりグライムなトラックにもラガなエッセンスがあるよ。グライム臭さはあるけどJahdanやMajor Lazorからの流れで聴いてもOKだと思う。もちろんハードなグライムファンもイけるハズ!。Chipmunkは曲にバラエティがあるというよりまるでバラバラ。グライミーなものもあればTinchyのアルバムみたいなものもある。子供Dizzee Rascalといった印象も。Scorcherはソフトな語り口に驚いたけど「今グライムMCがアルバム作ったらこうなりがち」という仕上がり。グライム的垢抜けなさはありつつガラージのリズムはあんま意識しない、みたいな。悪くはないけどね。


↑なかなかラガラガでいいっしょ!。

↑ちょっとおもしろいけど、グライム云々とは別な感じですね。

↑この曲は軽さが良さになってはいるかな。


〜合わせて聴きたい盤〜

The Bug - London Zoo (2008)

とても記憶に新しいクラシック!。ラガなブレイクビーツブレイクコアで地道にやってたバグ野郎が、ダブステップなんぞも取り入れつつこの手のサウンドを長らくやってきたある種のオリジネーターたる意地を炸裂させた名盤。Flow Danは3曲もフィーチャーされてる。

Kanye West - Graduation (2007)

このアルバムのシンセ感がTinchyの「Catch 22」や上記のChipmunkとScorcherあたりのアルバムに与えた影響はつくづく大きい。この辺はもう「グライム」とはまた別のジャンル名考えた方がいいかもしれないね。まあUKメディアはそういうの大得意でしょう。



・・・Flow Danのアルバムに収録されてる「Run」という曲の冒頭に日本語のセリフがサンプリングされててビックリ。「その化け物を見たことないのに、私はよく分かっていた。頭は猿、胴は狸、尾は蛇、手足は虎、声は獰猛(?)で、この上なく暗いという怪獣だ。この化物に取り憑かれたのはいつからか。鵺に殺されるか、わたしが鵺を殺すか。どうあってもわたしが鵺を殺さねばならぬ・・・」。これって瀬戸内寂聴?。キてるね!。