Big Noyd - Queensbridge Chronicles
良いラッパーなのにアルバムの出来は毎回「まあまあこんな感じか」で今のとこ「この一枚」が無いというタイプな人結構多いけど、正にそんなBig Noyd、この新作がかなり良かった!。ところが具体的にどこが良かったのかと思ったら一瞬考えてしまって。Mobb Deepの2人は参加してないし、ゲストもトラックメイカーもNYローカル中心で大物が見当たらない(Termanologyくらい?)。リリースが今回もNoyd Incからって、要するに自主なんだろうし・・・。しかしそんな「変哲の無いQB産ヒップホップ」を徹底してることこそが素晴らしい要因なんだろうなと思います。良いビートに良いラップがあればよし!。あとはSlaughterhouseの連中みたいに何かブレイクするキッカケがあればすごくいいね。やっぱラッパーは「ビッグ」じゃなきゃな。
この空気感、100%QB産シット。しかも相当な上物。
もう1曲!。こちらはエモーショナルなトラックが最高。この2曲が特に良くて、全曲このレベルだったら今年のベストアルバム間違いなしだった。
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Big Noyd - Episodes Of A Hustla (1996)
現在までに8枚もアルバムを出してるBig Noyd。デビューアルバムは1996年Tommy Boyからなんだが・・・名盤のリリースも多い反面、諸々適当なとこが多いこのレーベル、例によってNoyd本人の意図が反映されないままリリースされてしまったというハナシ。どっちが「Infamous」だよってなもんだな。実際収録曲が少ないのに1曲目のイントロに続く2曲目がインタルード、という構成からしてオカシイ。しかしほぼHavocが手掛けたトラックとそれにのるNoydのラップは最高なんで、1曲1曲ごとのカッコよさは大変なもん。
クラシックだ。Noydやや舌が回ってない感じ(特に後半)もヤバい。
Mobb Deep feat. Big Noyd & Rakim - Hoodlum (1997)
そのラッパー人生において「フィーチャリングし」も「フィーチャリングされ」もほとんどがMobb Deep関連というのが清々しいNoyd。1997年の映画「Hoodlum」のMobb Deepが手掛けたテーマ曲にもフィーチャーされてるが、この曲は初のソロアルバムリリースを直前に控えていた「ラップの神さん」も登場するんで、目立たなかったのは仕方ない。
映画の邦題は「奴らに深き眠りを」。
Havoc - From Now On Mixtape (2009)
ついでにここでMobb Deep関連もチェック。まず昨年Noydも参加した2ndソロに続いてHavocが出してたミックステープ。これが全曲新曲、しかもこっちのほうがRZA、Ghostface、Raekwon、Lloyd Banksなどなどゲスト豪華だったりして、聴き応えある代物だったんですよ。
こんな曲も。ここはコンビ仲良い様でなによりです。今Gang Starrを引き合いにだすのはどうかと思うけど、やっぱ仲良きことはビューティフルかな、でしょう。