1982 (Termanology & Statik Selektah) - 1982


考えたらヒップホップの「黄金時代」って概念自体は00年台に生まれたもんなんだな。黄金時代そのものの頃は「今ってばゴールデンエラだぜい!」ってわざわざ思ってなかったしね。・・・なんてなことを思ってしまったのはTermanologyとStatik Selektahのコラボユニット1982のアルバム聴いたから。それこそゴールデンなイーストコーストヒップホップの影響バリバリなStatik Selektahのトラック、今回は情感溢れるサンプルネタの素材を生かしたものが多くて。それでまたこの人のトラックはクセが無いというかスッキリとしているんでとても聴きやすく、Teamanologyの(これまた良い意味で)大物っぽくないラップ振りに似合ってる。1982年生まれの2人が影響を受けた理想とするヒップホップの情景を描こうとする、そんなアティチュードからして支持したい2010年のヒップホップ。

詩もビデオもイイね。



〜If you like this title, I also recommend...〜

●Termanology - Politic As Usual (2008)

Primoのフックアップでシーンに名を馳せたプエルトリコ系ラッパーTermanology。その実力はアルバムに参加したトラックメイカー群を見るべし。Primo、Extra P、Pete Rock、Notz、Havoc、Easy Moe Bee、Alchemist、Hi-TekそしてBuckwild、とあまりに凄いので全員書いたった!ってな面子。NasとかAZはこういう連中とばっかり仕事してりゃいいいのにな。



●Statik Selektah - 100 Proof: The Hangover (2010)

ミックステープでお忙しのStatik Selektahはその上2008年から毎年ソロアルバムを出しておる。どれも豪華ゲスト陣が凄いが、それだけに頼らないのはサスガ。Termもやはり参加してるこれと「1982」を聴き比べると後者のエモーショナルっぷりがよくわかるよ。あと今年出たんで、これまた今年2枚目!。



●Cookbook & Uno Mas - C & U Music Factory

LA Symphonyの2人、CookbookとUno Masが今年出したアルバムは「1982」に共通した印象があるような。地域も違うし、共通したパーソナルが参加してるわけでもないのに。良い「クセの無さ」がポイントかな。アルバムタイトルはひどい悪乗り!。

Evidenceかっこいい。