Celpth Titled and Buckwild - Nineteen Ninety Now


例によって「00年代のヒップホップはヒップホップ黄金時代を意識したヒップホップということなのか」なんてな考察・・・と言えば聞こえはいいが、ぼんやりかつストリクトリーにそんなこと考えてる日々を過ごしてたとこにドえらいアルバムが出た!というのが今晩のピック。それこそ黄金時代にクラシックを連発し、現在も現役の(すなわち)リビングレジェンドBuckwildがアルバム一枚手掛けたんだもん!。しかもこれ全曲Buckwildが90年代に製作して未使用だったトラックを使っているそうで、そんなの震えが止まらねえよ!。って、聴いてみたらこれが完全に90年代の空気感に満ち溢れておりました。多分同じ人物が同じ機材とサンプルネタ使っても出ないようなね。すごいな〜。そんなトラック群にCelph Titledがなんかガタイが良さそうなイメージのワイルドラップを乗っけているわけだが、これがいかにもなNYのラッパーとのコラボじゃないとこがミソなんだろうな。あとアルバムの製作過程を考えると、やはりこれも00年代のヒップホップの特徴の一つである「ミックステープ」「マッシュアップ」な発想から作られてる、00年代のヒップホップらしい作品なのかもとも思ったり。Buckwildのトラックに関してはヒップホップ好きなら心揺さぶられるのは明白なんで、ここではCelphの頑張りも特筆したい。まあ同業者からは「おいしすぎるぞ!」と、やっかまれそうではあるナインティナインティナウ!なのだ(「Now」ひらがな厳禁!)。



〜If you like this title, I also recommend...〜



●Buckwild - Diggin' In The Crates - Rare Studio Masters: 1993-1997 (2007) 

代表作なんていくらでもあるBuckwild。2007年に出た2枚組コンピはリミックスとレア曲を集めたものだが、この辺りにもクラシック多いのよ!。「Nineteen Ninety Now」って「かつての未使用トラックを使ってる」ってことはもしかしたら当時のボツ曲を使ってんのか?と最初勘ぐったものの、逆にあれがボツなら当時のレベルが凄いという証明にもなるわな。次はニューマテリアルでブーンバップなやつを期待!。



●Celph Titled - Celph Titled - The Gatalog: A Collection Of Chaos (2007)

The DemigodzのメンバーでArmy Of The Pharaohsにも参加していてApathyと仲良しー、なんてグツグツのアングライメージなラッパー&トラックメイカーCelph Titled。トラックメイカーの印象が強いというマニアもいるかもしれませんが、今回の「Nineteen Ninety Now」でラッパーとしての実力を見せ付けたね。過去ソロアルバムも出してないもののベスト盤は出ています。BuckwildやPrimoのトラックも入っている4枚組!。



●The Boss Hog Barbarians - Every Hog Has Its Day (2006)

・・・とは言えラッパーとして活躍してるコラボアルバムは過去にあります。相棒はあの特異な世界観で他の追随を許さない、もしくは誰も追っかけない(?)J-Zone!。アングラ界でも異質な奴の変態センスなトラックとの組み合わせも最高。J-Zone大好きだけどブレイクは・・・ないかな〜。