Beneficence - Sidewalk Science
ニュージャージの隠れた実力派ベテランラッパー、Beneficenceの4作目。この方、これまでの作品の流通が「どれ位売れた」って言うより「どれ位出回った」ってレベルで知りたくなるほどローカル&インディベースだけど、今回はその実力に見合った評価を得るのはカタい、というアルバムになってるよ。内容は「ゴールデン何とか」、「90'sヒッ...」、「ラフ・ラグド・アンド何がし」と、みなまで言うことない例の感じ。ちょっとO.C.に似てる声質でサイエンティフィックなフロウを聴かせるラップかっこいいこと!。トラックメイキングは最近好調なDiamond Dが6曲もやってて、それが良いのでアルバムの出来がそうってのは納得だが、もう半分くらいを手掛けるスイス(!)のDJ LKBも中々。ゲスト陣も凄くてPrince Po、Rob-O、Truth Enola、Wise Intelligent...とまず選び方からして何じゃこの渋さは、な。ヒップホップを長らくディープに聴いる者からするとかなりビックリするアルバムだけど、こういうとこから90年代のヒップホップを聴いていくってのもすごく良いことだな、なんて思ったりも。
BeneficenceBeneficence - Aim Fire Spit (feat. The Legion)
まあ一番驚いたのはフィーチャリング...The Legion!。
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Beneficence - Vocal Sport (2007)
これまでに3作もアルバムを出してきているBeneficenceだけど、ここ数年のヒップホップアルバムの良盤を挙げろと言われて彼のアルバムを出すのは通だなあ、という存在?。ボクサーのJack Johnsonをイメージした2007年の前作はトラックDJ Kaos中心でゲストはEl Da SenseiとThe Artifacts人脈の良盤。
Beneficence - Welcome to the Valley / Stop Dat
Beneficence & DJ LKB - Holders Of The Key (2009)
DJ LKBとはコラボアルバムが2009年に出てます。ほとんど3分弱位の長さの10曲ちょいで、程よい軽さが良いトラックとの組み合わせも中々。「Sidewalk Science」は音だけで言うとイーストコーストヒップホップだけど、DJ LKBの他にドイツのDJ 12 Finger Dan、LAのPrestoなどトラックメイカーの地域性は色々なのも面白い。
Beneficence & DJ LKB - Windy City Saga
他に「What's Life」や「Gotcha Guessin」なんか良いけど動画が無い。
O.S.T.R. - O.C.B. (2009)
ラッパーの傾向を知る鍵の一つは「他のアーティストへのフィーチャリング仕事」だと思うが、Beneficenceはその辺もあんまり多くなくて、ホント活動の掴みづらいラッパーである。The Artifacts関連は当然かと思えばなぜかポーランドのラッパーのアルバムに参加してたりして。このアルバムでトラックやってるThe ReturnersがEl Da Senseiとアルバム作ってるが、そういった関係なんでしょね。「O.C.B.」にはKeith MurrayやEvidenceなんかもフィーチャーされてるんだな。
O.S.T.R. - Live My Life (feat. Beneficence & Cadillac Dale)