DJ Quik - The Book Of David


生まれも育ちもコンプトン!のDJ QuikのニューアルバムはKuruptとのコラボ作だった前作を除けば6年ぶりの8作目。個人名義なんでいつものアーバンかつメロウなファンクサウンドは当然だが、今回は当たりの強いドラムマシン感バッチリなビートとシンセを極端に際立たせた曲群がグッド。アルバム前半はそういう傾向で、後半のもっと幅を広げた音作りもさすがのプロダクションよ。「最近のR&Bはユーロポップみたい」と思ってるコンテンポラリーミュージック好きだけでなく、ビートミュージック好きにも薦められる曲がある作品になってます。ゲストも今回は西の連中中心で、BlaKKazz K.K.やSuga Freeなど長い付き合いのもののいれば、Jon BやDweleなんかのヴォーカリストも。もちろんQuikさんの今だ若頭っぽい(?)ラップもいいね。今年の夏は冷房があまり使えない可能性があるんで、コレをガンガンプレイしてしのぐという節電対策にも用立ちしそう。
DJ Quik - Real Women (feat. Jon B)

ビーツ&シンセ!。Jon Bのヴォーカルワークも素晴らしい。



〜If you like this title, I also recommend...〜

Dwele - W.ants W.orld W.omen (2010)


「The Book Of David」収録のスローなジャムで歌声聴かせるのはデトロイトの至宝Dwele!(ま、デトロイト至宝ゴロゴロいるけど)。フィーチャーのされ方がセンスいい人、というイメージある。昨年出たアルバムはスムースなサウンドとたっぷりビート感で「The Book Of david」に通じるとこあるかも。Quik製作曲1曲収録。
Dwele - I Wanna (feat. DJ Quik)


2nd II None - 2nd II None (1991)


DJ Quikの幼馴染ラップデュオ2nd II None。「The Book Of David」にその片割れKKが参加しているが、名前随分久しぶりに聞きましたね。90年代に出した過去2作のアルバムはほぼQuik全面製作!。1stはG-Funk直前の西海岸ファンキーサウンドで2ndはそこからほぼ十年後。そんで今年、って活動ペースのんびりしてるな。次はHi-Cとかの新しい仕事も聴いてみたいね。
2nd II None - Didn't Mean To Turn You On

ビデオは今年何かとリプレイ率上昇中の「Above The Rim」サントラの収録曲で、もちろんQuik作。しかしユーチューブは「この曲ビデオあったんだ!」って発見が楽しい。