Red Snapper - Key


アブストラクトなエレクトロニックミュージックを生演奏する素敵なバンド、Red Snapper。2002年に一度解散しちゃった後にそっと再結成しておったのですが、それ以降では初のオリジナルフルアルバムがようやく出たんで大喜びです。ほぼ10年ぶりのアルバムになる本作、再結成後はサックスプレーヤーが純メンバーになったようでサックスをフィーチャーした曲が増えてるのが一つと、初期はスモーキーでぼやかしたかのようだった音像がもっと一音一音がクリアになってよりバンドサウンドという印象強くなってることの二つが大きな特徴。ただそれはアルバム追うごとにそうなってきてることだし、また雰囲気がクリアになってるという意味ではなくて、怪しく抽象的でファンキーなRed Snapperサウンドは変わっていない。「アブストラクト」、「アシッドジャズ」、「フューチャージャズ」、「ドラムンベース」を音楽ジャンルの呼称じゃなく言葉通りの意味に実行してる、みんながプログラミングやプリセットいじってやるようなことを人力でやる最高の物好きバンド(褒め言葉)、今だここにあり。2011年の良い思い出になるアルバムに間違いない。
Red Snapper - Loveboat

この曲は珍しくロックっぽいカッコよさ。ビデオはなんか怖いのでやや注意。



Red Snapper - Fat Roller

レフトフィールドと言うよりトリップホップ!。



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Red Snapper - A Pale Blue Dot (2008)


2002年に解散のニュースを聞いたときは残念だったけど「ときどきひょっこり一緒にやったりしそう」という気もしてたRed Snapper、2008年リリースでKelpeやSubwayによるリミックスも含めたミニアルバムが復活作です。「音がはっきりとバンドサウンド」と「サックス大きくフューチャー」という2点はこれの方がもっと顕著で、セッション感がとてもある。「Key」はその上で過去のRed Snapperらしいサウンドメイキングをやってるわけだ。基本この人たちには、解散なんかしないで時々アルバム出す位で良いんでずっとやってて欲しい、くらいしか注文ない程ファンですよ。なお「Key」は、「Prince Blimey」、「Making Bones」、「Our Aim Is To Satisfy」の3作に続く4作目のオリジナルアルバムで、それ以外の作品はミニアルバムかコンピです。


Ken Ishii - Circular Motion / Overlap EP (1996)


そんなディスコグラフィー以外にリミックス仕事も多いRed Snapper。その辺まとめたアルバム出して欲しいって希望もあったかと思いつつ、特に好きなのがKen Ishiiさんの「Circular Motion」。Red Snapperはバンドなんでリミックスっつってもほとんどカヴァーになってるのがイイ。オリジナルよりよく聴いてるな。ちなみに他のリミキサー陣も良い面子&仕事なこのEPのカップリング曲「Overlap」はタカシマヤタイムズズクエアのオープンCM曲だったが、それってもう15年も前の話か。Red Snapper大好きってことと共に「なんでタイムズスクエアなんて名前なんだ?」と思ったのも今だ変わらず!。