Roc Marciano + Gangrene - Greneberg EP


ヒップホップ話題のコラボ作っつったらコレでしたね。GangreneとRoc MarcianoでGreneberg!。なんと言っても昨年のマイベストアルバムと、昨年のマイ上半期ヒップホップベストアルバムで年間ベスト10にも入れた2組のダブルネーム作なもんで、EPとはいえこりゃ大変だ。内容は全7曲で半分ずつそれぞれの曲を収録したいわゆるスプリット盤ってやつ。Roc Marcianoの曲は本人、The Alchemist、Oh Noがそれぞれプロデュースしていて、1曲Gangreneがそろってフィーチャーされてる。Gangreneの曲にも1曲Roc Marcがフィーチャーされていて、これが「Gutter Water」でサンプリングネタが熱かったRaekwon参加のタイトルトラックを使ったもの、という構成。例によってザラザラとした手触りでくすんだ色合いと滑らかで美しい風味という対極な表現が同居した作風で、とにかくドープ、ハードコア、タイト、ソリッド、リアルなどなど優れたヒップホップ作を評する時に使う表現ガンガン盛り込みたい素晴らしい出来だ。そんなトップノッチなトラック群にRocのMCイングも加わってるとなりゃ鬼に金棒。フロムNYとLAながら基本的にエイムが一緒な両者のナイスなコラボ、年末に出るアルバムを準備中とのことなんで、コラボイヤーのトリを飾る傑作なのはカタイぞそりゃ。
Gangrene - New Shit

アート・オブ・サンプリング!。ベースラインMassiveの「Safe From Harm」みたいだし。



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The UN - UN Or U Out (2004)


The UNのメンバーでPete Rock関連という印象強かったRoc Marcianoは全曲セルフプロデュースした昨年のソロデビューアルバムでトラックメイカーとしても個性的で優れてること証明したもんだ。フックをあまり多用せず延々とラップするスタイルも含めてGangreneの2人と意外と通じるトコある。恐らくまだ活躍中のThe UNのアルバムは2004年。INI、Rob-O、Deda辺りのPete Rock関連作好きならチェック必須作ですね。ちなみにRoc Marc、キャリアをスタートさせたのはあのBustaのFlipmode Squadからだが、Flipmodeって個性派揃いの割にはこのRocRah Diggaくらいであんまりタレント育ってない。RampageとかLord Have Mercyとかどうしてるんだろうか。