The Kosmik Kommando - The Analogue Android


ここ数年のエレクトロニックミュージックシーンにおいてはRephlexよりPlanet Muの方が影響力があるというかモードというかそんな存在になってるってのは、Mike ParadinasがまだRichard D. Jamesの舎弟っぽいイメージだった90年代のテクノを慣れ親しみ聴いてきたものにとっては隔世の感ありや、というのは色々言い過ぎかもしれないが、言い過ぎついでにMike Dred AKA The Kosmik Kommando辺りなんてそれこそコズミックな忘却の彼方だったとてもやむを得まいだろうと。そもそもまだやってんのかいなあの御仁は、ってぇとこですが・・・やってるんだなコレが!。いや復活というべきなのか、2000年の「Laptop Dancing」が 前作なら11年ぶりという最新作は名付けて「The Analogue Android」。日本の地上波テレビ放送がアナログからデジタルへと変換され、「アンドロイド」と言えば人間型人工生命体より携帯端末の中に潜む何かを連想するなんてよっぽどそっちの方が近未来的な2011年夏ではあるが、一体どんな音楽が飛び出してくのか?とか思ってるやつぁそれでもおらんだろうな。「アシッド」の四文字言葉以外にゃ必要ないよ、やっぱし!。しかもウニョウニョなそれは当然のことながら、グルーヴはほとんど一辺倒ってくらいのやや早めな四つ打ちリズム中心。とにかく性急なリズムは古のハードコアテクノっぽいほど。近年ブレイクビートハウスの方に着目したレイヴ再考の動きがあったが、レイヴってもそっちか!というノリ。申し訳程度に数曲リズムパターン変えた曲あるが、基本「オーヴァードーズ上等!」レベルのコアなアシッド狂向けサウンド。時代は変われどブレインダンシングの様は変わらずってとこなのか。
The Kosmik Kommando - N

全12曲で曲タイトルは「INCOMPUTABLE」一文字ずつ。隠しメッセージ?。



〜If you like this title, I also recommend...〜

The Kosmik Kommando - Laptop Dancing (2000)


アシッドよりオールドスクールエレクトロなグルーヴを強調した前作。これのちょっと前にDJ Mike Dred名義で出した「98K Gold EP」もエレクトロヒップホップで良かった。
The Kosmik Kommando - 98k Platinum


The Kosmik Kommando - Frequenseize (1992)


Mike Dredと言えば、そしてアシッドものと言えばこれな一作(CDは2枚組)。バリバリアシッドだが、音のヴァリエーションはこの頃のテクノなサウンドなのが良い。新作はこれよりある種ラフだったりする。
The Kosmik Kommando - Welcome Home R2

おかえりR2-D2


Mike Dred & Peter Green - Virtual Farmer (1998)


やはりRephlexからアルバムリリース歴のあるPeter Greenとのコラボアルバム。アシッドやテクノだけでなく、ノイズ、アンビエント、エクスペリメンタルまで広がる作風で、久しぶりに聴き直したらすごく良かった。CLRとかにも通じる曲ある。リリース当時はそこまで聴きこんでない記憶あるんで、出た時期が良くなかったかな。
Mike Dred and Peter Green- Cornucopian 105

こんなカッコよかったっけ?。



Chimera - Valley Of The Spirit (1996)


Chimera名義での唯一のアルバムはWarpの「A.I.」シリーズだって言われたら信じちゃいそうな美しいテクノアルバム。これまた久しぶりに聴いたら良かったThe Kosmik Kommandoのアルバムは内容強烈に憶えてたんで、今回このChimeraと「Virtual Farmer」再確認が収穫。
Chimera - Valley Of The Spirits