Superstar Quamallah & DeQawn - Talkin' All That Jazz


ラッパーにしてトラックメイカー、のみならずモノホンのティーチャーでもある正しくスーパースター!、なSuperstar QuamallahのニューアルバムはDeQawnとのダブルネームアルバム。コンセプトをカッチリ結わえていた前作と比べるとリリックはもっとシンプルで、トラック共々音楽の楽しさそのものを追求したような作風。これが実にそんな結果が出てる。まずトラックが素晴らしいんだが、全曲手掛けているのはDeQawn共々Quamallah先生の前作に参加していたIzznyce。ジャズネタの使い方はジャジーヒップホップというよりは、80年代末期から90年代最初期くらいの「ジャズラップ」ものを彷彿とさせる。先生とDeQawnのラップもリラックスな雰囲気でスムース。知的で深い作品を出す一方で、実にスタイリッシュな作品もいけるのはスーパースターの証だな。リ・リバース・オブ・クール!。
Superstar Quamallah & DeQawn - Talkin' All That Jazz Album Promo Video



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VA - The Rebirth Of Cool, Too (1992)


1993年NYハードコアヒップホップ回帰の直前位、ジャズのサンプルネタを強調したジャズラップは当時ヒップホップの主流になり、同時期にUKではレアグルーヴ・ブームと共にアシッド・ジャズが大きなムーヴメントになっていた。Gang StarrMain SourceBrand NubianらとRonny Jordan、Dodge City Pro.らが一緒に収録されてる本作はそんな時期の空気を味わえる。「Talkin' All That Jazz」はこの辺りの雰囲気あるのがとても楽しい。
Chapter & the Verse - Black Whip


Gangstarr - Lovesick (John Waddell Upbeat Mix) (1991)


リアル・ヒップホップの権化のような存在であるGang Starrだが、注目を集めたキッカケは「ジャズラップ」の旗手としてだった、ってのも懐かしいハナシ。2ndアルバムが出たときはそのコアなヒップホップアルバムぶりに、この「Lovesick」のリミックスのようなものを期待してた一部クラブミュージックファンは低い評価を下してたこともあったっけ。どっちも良いと思うけど、久しぶりに聴いたこのリミックス、軽いね!。


Jazz Liberators - Clin D'Oeil (2008)


ここ最近のヒップホップアルバムで「ジャズラップ」感あったのがJazz Liberators。フレンチヒップホップ的とも言えるが、USのラッパー大挙フィーチャーが効いてる。思えばヒップホップって息の長い音楽ジャンルになったなあ。
Jazz Liberatorz - When The Clock Ticks (feat. J.Sands)


Madlib - Shades Of Blue (2003)


挙げるまでもないかもしれないけど、ついでと呼ぶには名作すぎるこいつも!。かのMadlibにしては素直なヒップホップリミックスぶりが逆に趣あり。でもMEDことMedaphorをフィーチャーした曲が素晴らしく、これ全曲ラップ入りだったら凄く良かったんじゃないかといまだに思ってる。
Madlib - Please Set Me At Ease (feat. M.E.D.)