Pac Div - The Div


Pac Divイイよね〜。ウェストコーストヒップホップのもう一つの重要な系譜である非ギャングスタラップの系列に位置できる新しい世代のラップグループだ。先人の具体例出しちゃえばThe PharcydeとかSouls Of Mischiefあたりだが、単に影響を受けてるってだけでなく音やキャラクター、等身大という意味でも「リアル」でセンス良いラップなどはオリジナリティを感じるし、その流れの上で「ヒップスタ」さや「SWAG」さも横目で見つつってぐらいなのもニクイ。トラックはメンバーのSwif D.とLikeが多くを手掛けてて、メロウでスムースなあの手の雰囲気のものと、オールドスクールヒップホップの大胆な音配置&トラップビーツ感の融合なものと、2つに大きく分けられるものやってて、デビュー作である「The Div」は過去のミックステープよりそれらがバランスよく収録されてる。ソウルフルなNo I.D.プロデュース曲が1曲あって、これの相性もピッタシ。芯の入ったヒップホップでキャラクターはとても親しみ易い、ってのが音に良く出てて、ほのかにクラシックな香りがある。残念なのはオレが連中と同世代じゃない、ってことか。ブログで自分が昔のヒップホップ聴いてたの自慢みたいに書くことあるけど、若いときにこういうの聴けるのうらやましい。
Pac Div - Posted

ビデオも毎回面白い。



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Pac Div - Mania! (2011)


今年初めに出したミックステープはメロウなウェストコースト・ニュースクールっぽいトラック多め。とても良いけど物凄い欲を言えば、これ出さずにその分のエネルギーと集中力をデビューアルバムの方に向けたらアルバム・オブ・ジ・イヤー級のが出てきたかもしれないかな。ホストのDon Cannonの声が無いヴァージョンもあり。
Pac Div - Fallin'

A Tribe Called Questの「Bonita Applebum」を彷彿とさせる、と書いたとこであの曲みたいな雰囲気まとえるって結構スゲエと思った。ビデオのモデルがレベル高いのもとても良し(特に一人目のコ)。


Pacific Division - Selaed For Freshness: The Blend Tape (2006)


ミックステープでのデビューアルバムがこれ。既存のトラックのセレクトが「Mass Appeal」、「Unbelievable」、「Run」など「お気に入りカセット」っぽいのが微笑ましい。引き合いに出したThe Pharcyde、Souls Of Mischief、「Bonita Applebum」も思いっきり入ってるけど、素直でよろしい。


J Dilla - Jay Love Japan (2007)


Dillaの忘れ形見、の中でも謎多き本作。のアンリリースド・ヴァージョン(?)にPac Divフィーチャーされてる。とても興味深い。
J Dilla - Fantasy (feat. Pacific Division)