Large Professor - Professor @ Large


日本の音楽界で「教授」と言えば今色々多方面で話題のあの方。レゲエ界ならマッドなダブで有名なあの教授。ヒップホップ界ならモチロン我らがLarge Professor!。4作目のソロアルバムは、レビューサイトでは「ラップが弱い」みたいな評を目にしたが、教授は「ラップもカッコいいプロデューサー」と思ってるんでそこはあんま気にならなかったかな。どっちかというと、全15曲50分弱でインストが3曲あるとか、ゲストの配置がバランスよくないとか、アルバムの構成においてプロデューサーとしては詰めが甘いとこがあるような...。とは言えNY限定ゲスト陣の面子&個々の仕事ぶりは素晴らしく。なにより前2作よりトラックがビートの鳴りとサンプリングセンスにおいてLarge Pro「らしさ」が良く出てる曲が多く、教授のディスコグラフィーの中では少なくとも「The LP」に次ぐ良いアルバムなんでは?。もちろん90sヒップホップ的なワケだけど、それでふと思ったのが90年代当時のハードコアヒップホップのサンプリングって随分大人なセンスでやってたんだなあと改めて感じて、むしろ教授の今の年齢くらいが年相応なんじゃないか、なんてこと。そういう点ではこの「Professor @ Large」はとても正しいアルバムだろう、と。「90年代に囚われてる」とは思わないぞ!。
Large Professor - Key To The City

「ダサかっこいい」という言葉は本来この曲のようなことを指すものではないか。教授がアップテンポな曲やりゃ大概カッコいいもんになりそうだが、これはまたえらくカッコイイ。



Large Professor - M.A.R.S. (feat. Cormega, Action Bronson, Roc Marciano & Saigon)

豪華な顔ぶれでこの曲自体も良い、が、インスト曲にゲスト回せば全体的にアルバムのバランス良くなったんじゃ?と思ったのだ。




Large Professor - Mack Don Illz (feat. Mic Geronimo & Grand Daddy IU)

ものすごくLarge教授らしいトラックな上にゲストがMic GeronimoとGrand Daddy IUって渋さにシビレた。実は「Key To The City」とこれだけで結構満足しちゃった、という。


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Neek The Exotic / Large Professor - Still On The Hustle (2011)


Main Sourceの「Fakin' The Funk」にも参加してた程で教授とは付き合いの長いものの、なかなか謎なラッパーっぽいNeek。ソロデビューは'00年代になってから(?)で、ここ2作のアルバムは教授とのダブルネームでのリリース。この「Still On The Hustle」はほとんどのトラックの製作と3曲ほどラップで教授が仕事してる。物凄い傑作ってわけじゃないけどヒップホップ好きなら愛せる、みたいなこういうアルバムも良いもんですね。ちなみにこのNeek、あのA Tribe Called Quest「Midnight Marauders」のアルバムカヴァーに顔写真が乗ってるのだ。それだけでも十分すごい、なんつって。
Neek The Exotic and Large Professor - Guess Who

このゲーム欲しい。まあ初めてビデオ見たとき一番ビックリしたのは教授の髭が白髪まじりだったことかも。


DJ Nu-Mark - When You Sleep (feat. Large Professor) (2012)


ラッパーLarge Proとしての最近の「ヒット」はDJ Nu-Markの曲にフィーチャーされたこれか。