Dave Aju - Heirlooms


前回のピックGuillaume & The Coutu Dumontsの「Twice Around The Sun」に3曲ほどヴォーカルでレーベルメイトのDave Ajuが参加していて、久しぶりに名前聞いたなと思って。そんな彼もこの夏にアルバムを出していたので早速聴いてみたところこれが中々良かった。前作より音楽性がかなり豊か。前半はハウスなグルーヴ中心で後半はもうちょっと色々音楽的な幅を利かせた曲を収録していて、ムードたっぷりスローテンポなTrack 5、ライトなファンク・チューンの6曲目と7曲目、グルーヴもヴォーカルもサウダージな雰囲気の9曲目に、フュージョンっぽい音要素と速くも遅くもないテンポが珍しくも美しいラスト、などなど。得意のヴォーカルワークを生かして「ソング」としても聴ける曲も多く、これらを全体的にロウな音で統一してスッと流れで聴ける感じに仕上げていて、気が利いてる良いアルバムだなと。また本作、ジャズ・トランペッターだったという、今は無き彼の父親が残した音源を(サンプリング的に?)使用しているそうで、生前叶わなかった親子競演をそんな形で実現しているアルバムなんだそうな。でも音自体はやたら感傷的になってないとこもお洒落。そういう諸々も含めて、派手さはないものの気持ちにジワジワ広がっていくようなとこあって、何回も聴いてしまう魅力があるな、と。音自体は滑らかなのに物凄く興味に引っかかってくるというか。
Dave Aju - Caller #7 (feat. Jaw)

80年代のファンク、R&B...いわゆるブラコン風!。ここでもJawの良い仕事ぶりが。



Dave Aju - You Gotta Know

パーカッシヴな鳴り物とハットの跳ね具合!。クラブの喧騒(?)がループでずっと鳴ってるのがいい。



Dave Aju - Rise

アルバム前半の曲も一概に「ハウス」と言いきれないユニークな出来で。オープニングトラックのこちらはリズムと浮遊感溢れるウワもの&ヴォーカルで鮮やかにライジング。


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Dave Aju - Open Wide (2008)


歌も歌えてヒューマンビートボックスも出来るハウサー、ということで、自分の声だけを音源に使用して作り上げたというデビューアルバム。方法論としてはMatthew HerbertのアルバムやJamie Lidellがライヴでやってることと一緒だけど、近年はコンセプトに寄り過ぎな感あるHerbertや、アルバムは基本曲作りが普通なJamieよりもっとクラブミュージックの楽しみを味わえるとこは評価したい。ちょっとキワモノというか変態っぽい風も味わいで、改めて聴き直して再評価。
Dave Aju - Anyway

一言づつヴォーカル→コーラス(こういうのなんか言い方あんのかな)がハマッてる。