Masta Killa - Selling My Soul


またまたWu-Tangもの!。「一応オリジナルメンバー」で(メンバー間で順序とかつけようがないけども)「9番目の男」と言えばMasta Killa。な〜んて全然褒めてない言い様が失礼なほどこのKilla、ソロキャリアは結構充実していて、過去2作のアルバムは中々の出来かつ1stにいたっては十分傑作だったりする。なので地味に待望の3作目はタイトルにあるようにソウル・ミュージックに着目した作品で、トラックは全てメロウでレイジー、レイドバックしたサンプルネタ使ったもの中心な作り。そこに頼んない声質で淡々とKillaラップするというアルバムなんだが、悪くないね。Masta Killaがどういうラッパーかと思えば全然不自然じゃないというか、むしろキャラが立ってるという点では過去のWu-Tangの連中の初期ソロアルバムを例えに出していいんじゃないの。アンダーグラウンドヒップホップ聴いてて「手堅く良いアルバムだけど、これといった特徴も無い」というの結構困ったりするんだが、本作はそうではないのが良いとこだ。また、「ソウル」と言うとGhostfaceを思い浮かべるかもしれないが、「ソウル観」の違いがむしろ面白いね。ゲストは1人のみでWu-Tangの残りメンバーの参加は無し。Masta Killaの(音的には)緊張感が無いようなラップが中心ではあるものの、トータルタイム40分弱ってサイズもその辺り分かってるっぽいし。あと9th Wonder製作曲が1曲あって、Masta Killaとの相性が良い。そこに関してはWu-Tangのメンバーで一番じゃないかい。
Masta Killa - Things Just Ain't The Same



Masta Killa - What You See / Cali Sun (feat. Kurupt)

アルバムに唯一参加してるゲストは何故かKurupt(しかも2曲)。でもむしろ今時西でも珍しいベタベタな音が嬉しいし、Masta Killaもそれにフィットしてたり。もろもろ「Wu-Tang意外性の男」ってとこあるな。