They Live - Cancel Standard


ゼイリブ」と言えば「名作だよ」と他人に薦めたら「どこがだ!」と言われて「そうだ、B級の名作って言わなきゃいけなかった!」ってのが一部の人間にはあるあるネタであろうあの映画を思い出しますが、そんな作品名を名乗るユニットとなれば気になって仕方ないこちとらも一部の人間だわな。その正体はオーストラリアのプロデューサーJoe SevenことJoseph Smajeと、Consequence名義でアルバムリリース歴のあるニュージーランドのCameron Mclarenの2人組み。リリースは気になるD BridgeのExit Records。だがサウンドの方は説明が難しくて、最初にダブステップやDNBではもうないんで「ポスト何ステップ」という発想はもたなくてよかろう。エクスペリメンタルとかアブストラクトといった表現もできるが、ダークで不穏なサウンドによるアトモスフィアの一貫性は凄い。全体的なグルーヴはオールドスクールなエレクトロでリズミックだが、リズムの当たりはあまり強くない。とにかく既存のジャンルやビートスタイルで例えようとするとちょっと難しい。しかしこれ「暗闇の中で何かがゴソゴソうごめいてるみたいな様子を描写したような音」と言ったらもうこれ以上言うことない位的確なんではないかな。不思議なサウンドだけど抽象的には簡単に説明できるってのがアルバムのこと良く表してると思う。あと1曲「The Alive」って思いっきりカーペンターな曲があるんで映画ファンもチェックしてみてくだされ。今年の年間ベストアルバムリストのダークホースってとこだな。ダークなだけにね!。
They Live - Cancel Standard

They Live - Mr. Spaldings Neighbourhood



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Consequence - Live For Never (2009)


コンシークエンスっつってもアメリカのラッパーじゃないよ。ダブステップよりはDNBのリズム感を色々いじってみたエクスペリメンタルなビートミュージックで、2009年のアルバムだけど「ポストダブステップ」という言葉のイメージはThey Liveよりこっちのほうがイメージ近かったりして。「Short Lived」って曲なんかはThey Liveみたい。ちなみに「Farewell」って曲はちょっとカーペンターっぽい。


Two Lone Swordsmen - Tiny Reminders (2000)


ダークなサウンドでエレクトロ風味つったらSwordsmenですな!。ただ似てるってよりか、Weatherallが2010年にSwordsmenやったらThey Liveみたいになりそうって感じかな。Swordsmen久しぶりにガッツリ聴いてみたら「こんな感じだったっけ」って印象の曲もあって楽しかった。「Tiny Reminders」なんか結構アッパーで。